Acne Studiosはユニークなデザインの創造に誇りを持ち、その姿勢はメンズ・ウィメンズのレディ・トゥ・ウェア、フットウェア、アクセサリー、デニムに反映されています。当社製品に対する誇りには、それら製品が作られた環境に対する誇りも含まれています。倫理的なサプライチェーンを目指す当社の取り組みに関する進捗、改善、課題は、当社のソーシャルレポート内で毎年報告されています。
California Transparency in Supply Chains Act(カリフォルニア州サプライチェーン透明法)に従い、当社は責任ある方法で製品材料を調達するための自社の取り組みについて、以下の情報を提供しています。
検証
Acne Studiosは2008年以来、Fair Wear Foundation(FWF)に加盟しています。Fair Wear Foundationは、複数の利害関係者による活動機関で、労働組合、業界団体、NGOが監督し、当社製品の製造工場における労働環境の監視と改善を支援しています。
FWFは、当社の製造を監視する枠組みを開発し、当社製品が公平かつ安全な労働環境で作られていることを確認しています。当社の優先順位や方針に合わせて調整されたこの枠組みは、Acne Studios調達方針の基盤を形成しています。その核であり起点となるのが労働慣行規約です。この規約には当社の全サプライヤーが承認・同意して取り組むべき社会的基準がすべて掲載されています。当社はサプライチェーンにおけるこれら基準の実行と、当社製品の製造に関わる人々の労働環境の改善のために尽力しています。また、FWFは毎年Acne Studiosを検査し、当社のパフォーマンスを評価しています。過去2年間、Acne Studiosは当社の成果に対し、最高格付けである「リーダー」の評価を受けました。
当社が新サプライヤーとの取引開始を決定する前に、その特定サプライヤーと国からの調達に伴う人権、健康、安全面でのリスクを当社CSRチームが分析します。&このリスク評価の後、発注を行う前に、当社では全製造施設に対しAcne Studiosの自己評価アンケートの記入を求めています。自己評価アンケートには、労働慣行規約とその実施に関する情報が含まれており、さらに同規約に関する質問と同規約の遵守を確約する項目が含まれています。この段階では、当社はサプライヤーに対し、製造手順や下請け業者の使用に関する情報提供、過去の社会監査の結果の共有、工場でのFWF苦情処理手順の実施も求めます。また、発注前に、当社製造部門社員が大半の新サプライヤーを訪問し、サプライヤーのパフォーマンスと能力をよく理解して、全般的な労働環境と健康・安全面での基準の第一印象を評価しています。&
当社の目標は、当社の多彩な製品グループの異なる要件を満たす安定したサプライヤー基盤を持つことです。今年、当社はサプライチェーンの安定を維持することができました。現在では、発注額の半分が、取引歴5年以上の工場との取引から発生しています。
監査
Fair Wear Foundationと連携し、当社はサプライヤーの施設において初回監査とフォローアップ監査を定期的に行い、工場が当社の社会的基準に沿って操業しているか検査を実施しています。当社の監視プログラムは、ファブリック生産後のすべての製造・加工設備を網羅しています。相互信頼と参画を重んじる環境を作るために、常に監査は事前に通知されます。
当社は人権侵害や労働基準違反のリスクが高い国にある工場の監査を行います。 当社のサプライヤーは、イタリア、ポルトガル、中国、ルーマニア、リトアニア、トルコ、韓国、ブルガリア、ポーランド、アルバニア、モロッコ、チュニジア、フランス、ラトビアに所在しています。当社はFWFと共に、中国、トルコ、ブルガリア、アルバニア、モロッコ、チュニジアにある当社生産施設の監査を行います。イタリアと韓国においては、現地にFWF事務局がないため、当社はその他の有名な外部監査人と連携しています。これらの国々に所在する工場は、少なくとも3年に1度、監査を受けています。監査中は、工場の社会状況、衛生状態、安全状態に関し、以下に基づいて検査が行われます。1) 賃金記録、タイムレコード、安全衛生に関する書類等の書類の点検、2) 製造エリアにおける安全衛生状態の目視検査、3) 経営陣および労働者との面接。監査後、継続的な改善プロセスを連携してスタートするために、修正アクションプラン(CAP)が設定されます。改善のフォローアップは、視察や書面を通じて行われます。
認証
上記の通り、当社の全ダイレクトサプライヤーには、自己評価アンケートを通じて当社の労働慣行規約への署名とその遵守が求められます。同規約は「奴隷労働や囚人労働を含む強制労働の使用があってはならない」と明確に示しています。また、同アンケートは、経済的束縛に対する特別な注意の必要性を示しています。なお、経済的束縛とは、会社や労働契約を結んだ相手に返済しがたい負債があるなどの理由で、従業員が自由に仕事を辞められない状況を指します。 この具体的な基準は、ILO Conventions(国際労働条約)の29号および105号に基づいています。全般的に、当社の労働慣行規約は国際労働機関(ILO)の条約および世界人権宣言に基づいています。
内部責任
上記の監視プロセスに加え、当社の全工場は、その所在地が高リスク国でも低リスク国でも、毎年CSR部門により評価されます。サプライヤー評価システムの主な目的は、Acne Studiosが調達・監視の優先順位を決定するためのガイダンスとしての役割を果たすことです。同システムは、サプライヤーの比較や格付けに使われる厳格な「サプライヤーの合否判定」システムではありません。労働環境の改善は終わりのない継続的プロセスであるため、評価は固定された格付けではなく、動的アセスメントです。CSR部門は、監査、フォローアップ監査や研修の後、または工場の状況に重要な変化や変更が生じた場合、継続的に工場の状況を再評価します。
労働者が労働慣行規約の基準を理解して救済措置を利用できるように、Acne Studios用の製品を製造する全工場では、現地の言語で記載された労働者情報シートを掲示する必要があります。サプライヤーは工場内の労働者からよく見える場所(掲示板など)に同シートを掲示して、掲示された規約の写真をCSR部門に送る必要があります。また、監査や研修の間にも、苦情申し立ての仕組みについて、労働者に対し積極的な情報提供が行われます。労働者情報シートにはFWFの「苦情ホットライン」の連絡先情報が含まれているため、このシートは監視の枠組みにおいて重要な役割を果たしています。労働者は現地のFWFの苦情処理係に対して匿名で電話またはEメールで連絡し、工場の経営陣または地方自治体と共に解決できていない重大な労働問題を報告することができます。苦情が受領されると、FWF、当該サプライヤー、Acne Studiosが連携して解決策を導き出すために、調査と救済手続きが開始されます。
研修
自己評価アンケート、社会監査、CAPフォローアップ、苦情申し立ての仕組みに加え、当社はサプライヤーに対し、FWFが提供する研修や能力開発イベントへの参加を推奨しています。これら研修やイベントには、具体的なトピックに焦点を当てた特定国におけるFWFのセミナーと、個々の工場で開催されるFWF職場教育プログラム(WEP)があります。この研修プログラムの目的は労働問題に関する工場内のコミュニケーションを改善することで、経営陣と労働者双方を対象としています。イタリアと韓国においては、現地にFWF事務局がないため、衣料業界における労働者の権利の専門家と共に、または他ブランドと共同で、独自の研修を用意しています。
社内的には、新入社員が製造部門に配属されると、彼らはCSRチームと一緒に導入ミーティングに参加し、当社の監視プログラムおよび同プログラムと自分の仕事の関連についての情報を入手します。発注前に、CSRチームが各部門長および各製品グループのプロダクトマネージャーとアップデートミーティングを開き、調達計画やサプライヤーごとの監視結果について最新情報の報告を受けます。同時に、これらの会議中にCSRチームは彼らに対し、新しい展開に関する情報提供や研修を行います。また、製造部門の全スタッフはCSRの監視手順に積極的に関わります。彼らは当社のCSR要件を新サプライヤー候補に紹介し、工場訪問の度に労働者情報シートの有無を確認するよう研修を受けています。さらに、新工場を初めて訪問するAcneの担当者は、全般的な労働環境の基本検査を行います。
詳細は、当社の「ソーシャルレポート」と、FWFの「ブランドパフォーマンスチェック」の最新版を、下からダウンロードしてご覧ください。当社のCSR活動についてさらにご質問がありましたら、お気軽にcsr@acnestudios.comまでお問い合わせ下さい。